「渡辺さんは、どちらを雇ったのですか」と町会長。

「二人とも雇いましたが、最後まできちっとできたのは、ギャリー・クラークだけでした。」

「東京大学の大学院で勉強していた女性は、途中で仕事を投げ出してしまったのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。雇う前に、『A Comprehensive Grammar of the English Language』を送って、仕事ができるかどうか確認してもらったのですが、途中で、どうにもならなくなって、アメリカに帰ってしまいました。」

「東京大学の大学院で勉強しているようなアメリカ人の女性でも、どうにもならないほど難しいのですね」と町会長。

「アメリカでは少ないのですが、二人とも、歴史がある文法を教える進学学校に行っていたのだと思います。それだけでなく、二人とも、極めて頭がよかったので、英語で書いてあるものなら何でも読めるという自信があったようです。」

「なるほど。実際にやってみたら、女性の方は、どうにもならなくなったということですか」と町会長。

「その女性に、水着姿で撮った、日本に来る前の写真を見せてもらったことがあるのですが、全く別人のようでした。」

「日本に来て、別人のようになってしまったということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。その頃から、日本では陰の食品が急激に増え、牛肉も陰のものが多くなりました。日本に来たてのころは、体力があったので、『こんな肉があるんだ』と飛びついたのだと思います。」

「陰の肉で脳の機能が低下したために、できるはずの仕事ができなくなってしまったということですか」と町会長。

「本人に確認したわけではありませんが、当時、そう確信していました。日本に来る前の、若くて魅力的な容姿と違って、僕が雇ったときには、やせ細って、年老いて見えました。」

「陰の肉は、そんなに恐ろしいのですか」と町会長。

「陰の肉を食べると、精力がつくような気がするので、食べる人が多いのですが、経絡的には、陰の牛肉は心臓の機能が低下するため、脳や体力が低下し、老化が進むのが速くなります。」

「長生きしたければ、陰の牛肉は食べてはいけないのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「特に、犬に肉を与える場合、人間用に売っている肉を与えると、寿命が短くなると思います。」

「犬用に販売されている生肉なら問題はないのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。ウェブで犬用に販売されている生肉は陽ですが、人間用に売られている生肉は陰です。」

2020/11/6

<イノシシ後記25>
父イノシシ2世が西側から攻撃を行ったのは、うり坊時代に母イノシシ1世と西側に来ていたからだ。

今回、3匹のうり坊と一緒にいたと推定される母イノシシ2世がいなくなったように、父イノシシ2世も母イノシシ1世と一緒に寒くなる前にいなくなった。冬場に餌が手に入りやすい、もう1つの本拠地があるのだろう。

しかし、父イノシシ2世が母イノシシ1世といなくなったのに、うり坊が1匹残った。なぜ、1匹だけ残ったかという疑問は、イノシシが人間を襲撃することに関わる本質的な問題のようだ。<続く>

2023/10/20